「ヒト」を成長させる経営を意識していますか?

今回は、「週刊帝国ニュース千葉県版2024年7月1日号」に寄稿した内容を再掲しています。

経営とは「経営資源を活用して最大限の成果・業績を上げること」だと言われています。そして、主な経営資源としては目に見えるもの「ヒト・モノ・カネ」などと、目に見えないもの、例えば「情報」や「時間」、「歴史」や「ブランド力」などがあげられます。経営においてそれらの経営資源=強みを活用していかなければいけません。


それでは経営者のみなさんはそれらの経営資源、特に「ヒト」を十分に活用できていますか?振り返ってみましょう。

「ヒト」という一番大事な経営資源を十分に活用できていますか?

目次

経営資源である「ヒト」を自ら成長させるための「コミュニケーション」

コミュニケーションは何のために行うのでしょうか?単なる情報伝達の場だけではなく、経営の場においては、生産性の向上モチベーションアップ、経営における最大の目的である「最大限の成果・業績」のために欠かせないものでしょう。

それでは自社においては定期的なコミュニケーションの「しくみ」は構築されていますか?そしてそのコミュニケーションは一方的なものになっていませんか

「ヒト」が自ら成長するためには「傾聴」が大切だと言われています。一方「聴く」ではなく、「聞く(ただ聞いている)」や「訊く(自分が聞きたいことだけを尋ねる)」で終わっている経営者のみなさんも少なからず存在しています。

傾聴の三原則とは?

アメリカの心理学者カール・ロジャーズは傾聴には以下の3つの構成要素があると提唱しています。

1. 共感的理解

相手の話を、相手の立場に立って、相手の気持ちを共感しながら理解しようとすることです。例えば相手が「昨日夕食を作ったんです」に対して「何作ったの?」といきなり聞いてしまうことは、単に自分が聞きたいことだけを訊いており、本来相手が話したいことと方向性がずれてしまう可能性があります。

2. 無条件の肯定的関心

相手の話を善悪の評価や好き嫌いの評価をせずに聴くことです。相手の話を否定せず、なぜそのように考えるようになったのか、その背景を肯定的な関心を持って聴くことです。傾聴に徹することは難しく、つい自分の意見を挟みがちです。ビジネスコミュニケーションの場においては「相手7:自分3」を心がけるとよいでしょう。

3. 自己一致

本来の自分と態度や言動が一致することです。傾聴しなければしけないからと、相手の話が分からないのにわかったふりをして話を聴き流すことは自己一致に反します。わからない場合は「もう少し詳しく教えてください」と促してみましょう。

傾聴は、聞き手が「聴くに徹する」ことで話し手が自ら自身の心情や経験、考え方を整理することを促します。自ら整理することで改善行動や解決行動に自発的に向かっていきます。また、傾聴の回数を重ねることで話し手は聞き手に対して「理解されている」「共感されている」という意識を持ち、信頼関係が構築されていきます

傾聴の「しくみ」を自社に導入する

大企業では1on1ミーティングやキャリアコンサルティングのしくみが導入されつつありますが、中小企業ではなかなか難しいという声もよく耳にします。そのような企業でも「振り返り」のしくみとして導入を検討してはいかがでしょうか?

PDCAを回すという言葉は知っていても、一人ひとりの職員レベルまでなかなか回せている企業は多くはありません。できれば月に一度、最低でも3か月に一度、「振り返り」のしくみを導入することは比較的ハードルが低いのでは。テーマは自身の仕事を振り返ってもらうことに固定して、聞き手(上司)は自分の意見を挟まず、「傾聴三原則」を意識して「聴くに徹する」ことをルール化します。

「ヒト」を成長させる経営を意識して、できることから取り入れてみましょう

「振り返り」のしくみ、とても大事ですね!

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